松本零士氏は、他者の権利にもちゃんと配慮している方です。
「インスパイア」と言うような適当なポジションではなく、「銀河鉄道の夜」の宮沢賢治の実弟で実質的に彼の著作物の管理をしていた宮沢清六氏に許諾申請をし、協力者として清六氏の名前も明記しています。
こちらは記憶頼みですが、機関車の絵を使う関係から、JRにも利用申請しているはずです。
彼の主張には反対ですが、彼は、現在の法に則ったやり方をして、彼自身の著作物を魅力あるものにする方法を取っており、1つの主張として尊重すべきものではあると思います。
利用許諾を得られなかったことを問題に、延長の問題を考えるのは変で、やはり、そこは、何故、許諾を得られなかったのかを、まずは考えるべきでしょう。
また、最近の中国の動きなども考えれば、著作権が切れたからと言って、なんでも自由にできるような時代ではないのも事実で、利用者側の権利者や著作物への明らかな軽視、権利主張に対する侮蔑のような行為が、権利者側の態度を硬化させている可能性についても、もっと検討すべきだろうと考えています。