今日はPCの話題です。すんません。
Reason2.5を導入して以来、高性能なPCへの買い替えをやんわり検討しているのですが、職場の後輩が最新のBaniasコアのCeleron 600A MHz搭載のVAIO U101を購入したので、Reason2.5のデモ版を走らせてみたところ、これが小さいナリをしているのに結構処理能力高くてソングファイルを3つ開いて同時に音を出しても全く平気なので、CPUクロックの差は全く処理能力と関係がなくなっているのを実感したのでした。
とうわけで、処理能力の差をCPU毎にどれくらいの係数で考えたらいいのか、最も使いたいアプリケーションであるReasonを使って測定してみました。
【030516追記】Pentium4に対する係数も測定してみました。
【031030追記】Petium-M 1.6GHz搭載のHP NX7000での測定結果も載せました。
方法:
0)CPU Usage Limit を90%に設定。
1)Empty Rackを開きMixerを入れる。
2)Malstrom(重いほうのシンセ)を追加し、PolySynths の最初のパッチを読み込む。
3)Matrix(ループシーケンサ)を追加し(自動ルーティング)、Randomize Pattern で適当なパターンを生成し、再生。
4)Malstromを追加し、PolySynths 内の次のパッチを読み込む。(※全てのMalstromで違うパッチを選択します)
5)Matrixを追加し(自動ルーティング)、Randomize Pattern で適当なパターンを生成し、再生。
6)以降4〜5を再生が出来なくなるまで繰り返す。14組毎にMixerを追加。
7)再生が出来なくなったら、CPU Usage Limit をNoneにして、音が割れるまで4〜5を繰り返す。
結果:
■CPU:Celeron-600A MHz (Banias CORE) MM:512MB (VAIO U101) *1
- Limit 90%: 12組までOK
- Limit None: 12組までOK
■CPU:PentiumIII-750MHz MM:256MB (VAIO Z505CR/K) *2
- Limit 90%: 7組までOK
- Limit None: 10組までOK
■CPU:Pentium4-2.2GHz MM:1GB (VAIO RX75) *3
- Limit 90%: 14組までOK
- Limit None: 15組までOK
■CPU:Pentium-M 1.6GHz (Banias CORE) MM:512MB (HP NX7000) *5
- Limit 90%: 24組までOK
- Limit None: 26組までOK
クロック係数:
1)Banias(*4)のPentium3比率=2.14 (=750×12/600/7) 但しLimit 90%のとき。
2)Banias(*4)のPentium3比率=1.50 (=750×12/600/10) 但しLimit Noneのとき。
3)Banias(*4)のpentium4比率=3.14 (2200×12/600/14) 但しLimit 90%のとき。
4)Banias(*4)のpentium4比率=2.93 (2200×12/600/15) 但しLimit Noneのとき。
5)Pentum4のPentium3比率=0.68(750×14/2200/7) 但しLimit 90%のとき。
6)Pentum4のPentium3比率=0.51(750×15/2200/10) 但しLimit Noneのとき。
7)Pentum-M(1.6GHz)のPentium3比率=1.61(750×24/1600/7) 但しLimit 90%のとき。
8)Pentum-M(1.6GHz)のPentium3比率=1.22(750×26/1600/10) 但しLimit Noneのとき。
9)Pentum-M(1.6GHz)のpentium4比率=2.36 (2200×24/1600/14) 但しLimit 90%のとき。
10)Pentum-M(1.6GHz)のpentium4比率=2.38 (2200×26/1600/15) 但しLimit Noneのとき。
とうわけで、BaniasコアのCPUは、同クロックだとすると、Pentium3 に対して1.2〜2.14倍の処理能力があり、Pentium4に対して2.93〜3.14倍の処理能力があるという事になります。
クロック数が同じだった場合、Pentium4よりもPentium3の処理能力が高いのも明らか。
*1:Baniasコア/64KB1次キャッシュ/512KB2次キャッシュ
*2:Coppermimeコア/32KB1次キャッシュ/256KB2次キャッシュ
*3:最大12,000のデコード済みマイクロ命令1次キャッシュ/8KBデータ1次キャッシュ/512KB2次キャッシュ(CPU内蔵)/このマシンだけサウンドカードがMMEドライバしか使用できなかった(他はDX)ため、実際よりも低い性能となっている可能性があります。
*4: ここでは、BaniasコアのCeleron 600A MHz (VAIO U101)
*5:Baniasコア/64KB1次キャッシュ/1MB2次キャッシュ/インテル855PMチップセット
※メインメモリやキャッシュサイズなども違うのであくまで目安だと思ってくださいね。
※[030516]Pentium 4に対する比較も追記しました。
※[031030]Pentium-M 1.6GHz搭載ノートでの計測結果を追記しました。
※どなたか、Pentium4 FSB:800MHz HT対応マシンでの追試験希望。
※VAIO RX75のFSBは恐らく400MHzです。最近のPen4はFSB:800MHzなので、最新のもので計測するとPen4の性能はもっと上がっているものと思われます。
あらためて
すさまじいですね Pen-M
NN-XTだとどうなるのか?なんかも、ちょっと気になります。
Pentium-M 1.6GHz搭載のノートPCを使える機会があったので、デモ版Reason 2.5でこのベンチやってみたので上にオ追記しました。600MHzの倍ぐらいの処理能力。
でもFSB400のPen4×2.2Gと比べても2倍の処理能力!すげぇ〜
そうそう、U101の測定結果は、パワーマネージメントをOFFにして、REASONに関係なさそうなタスクトレイアプリは全部終了させて測定しました。その分性能出てるかもしれません。
by cab on 03/06/18 11:27うらさん、ありがとうございます。Pen3同士だとやっぱクロックに比例しているような感じですね、今のところ。
3rdさん、するどいご指摘ですね(^^; 確かに!
でも、REASONってラック内のシンセが増えても同じパッチだとほとんど負荷が増えないんですよねぇ(これは素晴らしい所でもあるのですが)。ベンチ用の負荷同程度のパッチの沢山入ったリフィルでも作ったらいいのでしょうねぇ。
14番目にはミキサーが増えるっていう余分な付加もあるしなぁ…Malsに1台スパイダー1台って感じにしたらいいのかもしれないですね。
Malsのパッチの重さって推測できないでしょうかね。
例えば、OSC A/BのONを2ポイント、MOD A/B,SHAPER,FILTER A/Bを1ポイント、内部ルーティングのランプを0.5ポイントで計算すると…
01:Acouston: 9 =4+4+1
02:Air Pizz: 9 =4+4+1
03:Amp Sweep: 10.5=4+5+1.5
04:Analogamus:10 =4+5+1
05:Bells: 9 =4+4+1
06:Blertwindler:9=4+4+1
07:Boeuh: 5=2+3+0
08:BottleOrgan: 5.5=2+3+0.5
09:Brassy: 10=4+4+2
10:Brethomorphose:6=2+3+1
11:Cerpusdeu: 10=4+5+1
12:Cimbalon: 11=4+5+2
13:Coins: 9=4+4+1
14:Creepers: 8.5=4+4+0.5
15:Damsugare: 9=4+4+1
16:Dreamcream: 9=4+4+1
17:Dynamic Cutting:6=2+3+1
18:Echova 7.5=4+3+0.5
:
確かにばらつきありますね。9,11,12番目あたりが重そうでその直後ぐらいで影響が出るというのはあり得ますね。難しいもんです。
このcabさん式ベンチだと読み込むパッチの重さがバラバラですし、そもそもMalが重いので差が出にくいかと。
大体10番以降で頭打ちになるし、13番目か14番目のパッチがかなり重くてそれがネックになってるのかも知れないすね。
ThinkPad X-30でやってみました.
CPU:Pentium-III-M-1066 MHz MM:256MB
Limit 90%: 11組
none:13組
でした.
こんなものかな?
Oxygen 8とヘッドフォンでmobileなんて思いましたが,レイテンシが...
数値は5msくらいになっているんですけど,50msくらいは遅れています.
手間を取らせて申し訳ありません&ありがとうございます。
なるほど…クロックも早いし、内蔵キャッシュも多いはずなのにあまり差が出ませんでしたね。
vaio U101恐るべしですね。
他の設計要素で何か工夫がしてあるのかもしれませんねぇ… もしくは、U101の「600A MHz」が嘘とか(^^;
> Malstromは1台毎にパッチを違う奴にして計測しています
あ、そうだったんですか。すみません。
ちょっと怪しいと思ったので、手順を読み直して
再度テストしたりしたのですが、こんなとこに落とし穴があったとは。
やり直しました↓
■CPU:PentiumM-900 MHz MM:512MB (VAIO TR1/P)
- Limit 90%: 13組までOK
クロック係数:
Pentium3比率=1.55 (Limit 90%)
Pentium4比率=2.27 (Limit 90%)
こうなるとCeleronの凄さが際立ってきますね。
どうもすみませんでした。
Layさんありがとうございます!でもちょっと性能良すぎるような気もします…
手順 4)が分かり難いかもしれないんですけど、Malstromは1台毎にパッチを違う奴にして計測しています。
Layさんのテストでも1台毎に変えたでしょうか?
そうだとしたら、やっぱし侮れないなぁPenM...
こんばんは。
さっそくBaniasベンチとってみました。
■CPU:PentiumM-900 MHz MM:512MB (VAIO TR1/P)
- Limit 90%: 31組までOK
- Limit None: 56組以上OK?
クロック係数:
Pentium3比率=3.69 (Limit 90%)
Pentium4比率=5.41 (Limit 90%)
Noneの時の音割れの判断基準がよくわかりません。
ブブブブってブツギレになる状態のことでしょうか?
Cel600MHzで2.5β使ってたときはよくなりましたけど、
Baniasは一向に音割れしないので途中でやめてしまいました。
重くはなっているのですがループ再生し続けてるのでまだいけるのかな?
お!うらさんありがとうございます。
アーキテクチャの違うCPUでのベンチ、おもしろいですねぇ。
結局のところ使いたいアプリでの性能が一番重要ですからね。
しかし、うらさんとウチの環境ほぼ同じぐらいですね(^^)
欲しいよねぇ、パワー…
うちのiMacでもやってみました.
大の苦手のMalsですが,結果はやはり(TT
G4-700です.
90%で7個
noneで9個でした.
もう,Duronより下です.さいてー
セントリーノの1.6くらいが欲しくなってきました.でも,まだ,高いですねぇ.
3rdさん、AMD情報ありがとうございます。
Baniasコア、ホントに侮れません。
今買うなら、1.6GHz位のBaniasノートかなぁ…なんて思ってますが、1.6GHzだと重そうなのしかないんだよなぁ。悩ましいです。
参考にはならないかもしれませんが、ウチのAMDマシンで実験してみました。
結果:
■CPU:AthlonXP 1600+(PalominoCore 1.4GHz 266MHz x5.25) MM:768MB
- Limit 90%: 13組までOK
- Limit None: 14組までOK
■CPU:Duron 900@600MHz(SpitfireCore 100MHz x9) MM:512MB
- Limit 90%: 8組までOK
- Limit None: 9組までOK
恐るべしBaniasコア。
by 3rd Project on 03/05/17 15:59 なるほど。
数値上では"600"でも、結構いけるようですね。
なかなか侮れませんな、Banias コアCeleronは。
興味深い話だ。
by k_ta on 03/05/16 02:10