March 22, 2004

洋盤はとばっちり気味に巻き込まれてる

おっと、これ見逃してた…
法律娘真紀奈(2004/3/6)から引用:洋楽輸入盤まで輸入権騒動に巻き込まれた経緯:
なぜこういう改正案になったのかということについて、ちょっときいた話があるのでしておこうかと思います。
 この輸入権の論議の時、最初から最後に至るまで洋楽の輸入盤については対象にするつもりはなかったのだそうです(少なくとも官僚等法案作成者の間では)。しかし、これを著作権法の譲渡権等の関係で解決しようとした時に、歪みが生まれたときいています。
 著作権法には内外無差別の原則があるため、著作権法で構成しようとするとどうしても国内業者のみに権利を与えるというわけにはいきませんでした。そこで、著作権法上ではレコードについて国内外を問わず権利を与えることにして、海外業者については今までのビジネスモデルを維持するという契約(約束?)を結ぶことで解決しようとしたのだそうです。
 しかしそこに公正取引委員会から、「そのような契約は独占禁止法に違反する(不公正な取引にあたってしまう)」という横やりが入り、そのような約束をきちんとした形で文書を交わしたりすることができなくなりました。その結果、非公式な約束を結んでいる(しかも公開するというわけにもいかない?)という状態になり、海外業者にも権利が与えられることになってしまい、洋楽の並行輸入盤も禁止可能になってしまったということなのだそうです。
これが真実で業界も含めてそういう方針だとしたら、洋楽は対象外ということでちょっとは安心なんだけど、やっぱり条文として洋楽・邦楽区別なしってのは我々としてはちょっと困るわけです。悪用する奴が現れないとは限らないわけですから。

こういう歪んだ事情でわけの分からない法律に取り囲まれていく我々ってどうなんよ?
by CAB at 04/03/22 02:56
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Comments

初めまして。

本日、件の質問主意書の答弁が出ました。
http://blog.melma.com/00089025/20040331002604

結論から申し上げますと、これは明らかに「とばっちり」なんかでは
ございません。今国会で改正された日米租税条約とセットで
「日本の富を米国へ流出させる」ことが目的だとしか思えない
代物になっています。現政権の対米ベッタリ主義を考えるに、これが
単なる「副作用」だとはとても考えられません。

by 謎工 on 04/03/31 22:28

いや違います。簡単に書きすぎたかな… 輸入ルートには
・現状東芝が輸入しているものはメーカーの利点を生かして製造者から仕入れることができるので安い(千数百円)
・メーカー以外の並行輸入ルートは卸業者(仕切値が高い)から輸入するので高い(二千円前後)
ので、現状では東芝さんが安く輸入してくれる洋盤の恩恵にあずかってるわけだけど、同じ東芝系列で洋楽の日本版を製造・販売する会社もあるわけで、グループトータルでの利益を追求すると、輸入盤も非CCCDのUS盤よりもコピーされないCCCDのEU盤を優先して扱ったり、極端な話輸入盤の取り扱いを止めてしまったりということが可能だってコトだね。(実際US盤よりもEU盤が優先される傾向は既に行われているようです)

東芝が扱いを止めちゃうとamazon.co.jpでもレコファンでも安い輸入盤は買えなくなってしまって、並行輸入盤の高額なものしか買えなくなるし、輸入権が発動されるとその並行輸入の販売自体が違法ということになってしまう。

この例だと、東芝グループの一存でどうにでもできちゃうようになってしまっているのが分かると思います。権利が集中していて、競争が働きにくい状況になってるから問題が多いかなと思うわけです。

他にメーカー系の輸入業者があるのかどうかは調べていませんが、有れば同じ事が言えますよね。

by cab on 04/03/26 11:46

ふーむ、なるほどねー。
東芝が輸入してるやつは高いのか。
だめじゃーん。

安くてダイスキなレコファンも、やっぱり東芝経由なのかなぁ。
レコファンがレコファンであり続けられるケイザイがよいです。

by mako on 04/03/26 09:04

アマゾンで安く買うことは、真っ当な商行為に基づいて売られているものを、消費者が安いところを見つけて買っているわけだから、何にも悪い事もマズいこともないよ。
そういう世の中の流れに着いていけないで、いまだに高い価格を維持してる国内レコ業界の方がマズイと私は思うよ。

これも読んで:
 http://openscrap.net/oto/log/000611.html
「輸入盤業界」の最大手は東芝さんみたいなんで、価格差を無くすように動くどころか、価格差を広げるように動く可能性すらあります。

向こうも営利企業ですから、ファンの事考えずにトータルで利益の上がる方向に倒す可能性は(昨今の動きを見てると)大いに有り得る。

A)国内ライセンス盤の売上がそこそこ確保できて、輸入盤も補完的に売れてる→現状維持もしくは、輸入盤を値上げしてもっと利幅を増やす
B)国内ライセンス盤が高価であるとかCCCDであるということが理由で売上が伸びずに、輸入盤ばっかり売れる→価格差を広げて輸入権を発動する(国内盤上げて、輸入盤下げる)
C)国内ライセンス盤が高価であるとかCCCDであるということが理由で売上が伸びずに、他社扱い(例えばAmazon)の輸入盤ばっかり売れる→国内盤の値上げを行い輸入権発動しAmazonの息の根を止める

というふうに、自由にコントロールできるわけです、向こうさんは。自由経済ではないよなぁ。

メジャーが扱っていないレーベルに関してはこの限りじゃないんだけど、そういうのは元々輸入価格が高いから2000円前後になってるみたいね。

by cab on 04/03/25 11:00

判例が出る前の影響でいえば、輸入盤業界が自主規制で価格差をなくすように動くことかもしれないね。
ハッキリ言えばただの値上げか。
それは困るなあ。

例えば最近アマゾンでよく1,200円くらいの輸入盤を買うんだけど、こういうのがまずいんだろうか。

by mako on 04/03/25 09:09

今回の件は、ひん曲がった感じで法律が決まっていくのがみえみえで、かつひん曲がった要素が多すぎて、しかも自分の日常に与える影響が大きそうなんで、声を出してるつもり。

実質洋盤輸入版は当面はこの法律が適用されるような事は無いと思うんで、裁判が起こることもしばらくはないでしょう。

なんか、昨日の読売の記事を読むと国内盤と輸入盤の価格差が大きいときだけ適用されるみたいだし、その辺が裁判になったときの判断ポイントみたいです。
(相変わらず、そういうポイントは条文からは分かり難いんだけどさ)

by cab on 04/03/24 12:16

ひさしぶりに書いてみます。

条項とか法律はあいまいなものだから、もっとも注目すべきは最初の裁判の判決なのかな?
判例絶対だもんねぇ。

輸入盤が手に入らないようになると、海外で一括購入して個人輸入するのがリーズナブルな手段になるのかな。
元が安いために国内盤より(結果)安くなるから昔そんなことやってました。

by mako on 04/03/24 11:49
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