ダウンロード違法化の中間整理にパブコメしよう
「ダウンロード違法化」「iPod課金」──録音録画補償金問題、意見募集始まる(ITmedia)
文化審議会著作権分科会の私的録音録画小委員会というグループで議論されてきた、
海賊版や違法サイトからの「ダウンロードも違法とみなす」という考えにも触れている
中間整理という資料に対する
パブリックコメントの募集が開始されています。(締め切りは11月15日)
この件に関する状況は私的録音録画小委員会に参加している津田さんがいくつかの
記事をかかれており、状況としては
このままだとダウンロードは違法化の方に倒れるのが濃厚という状況のようです。
この件に関しては、レコード輸入権の問題のときと同様に、関連業界等から
組織的に大量の★違法化賛成★のパブコメが提出されることが予想され、ほうっておくと
本当に著作権法にダウンロード違法化が組み込まれてしまいます。
ダウンロード違法化が法制化されると、違法なコンテンツだと知っていてダウンロードすると、ダウンロードした人も違法という事になってしまいます(現在はダウンロードは私的利用の範囲とみなされています)。法制化されると、例えば、YouTubeで自分の好きなアーティストのプロモーションビデオを見ただけで捕まるなんて事になりかねないわけです。しかも審議している人たちは「キャッシュ」の事良く分かってないですから、YouTubeはストリーミングだとか思ってるわけですが、実はPCに動画のデータがキャッシュとしてダウンロードされているって事で実態はダウンロードとみなされてしまうんじゃないか?って事を
GIGAZINEさんなんかでも指摘しています。
更に、著作権法の親告罪の範囲の見直しなどを検討していた法制問題小委員会の中間まとめについても、
パブリックコメント募集が開始されています。
親告罪っていうのは、訴える人がいなければ罪は問われないというものです。著作権侵害は今は親告罪であり、著作権を侵害された本人もしくは委託された人が、侵害した人を訴えないと罪にならないわけです。
例えば音楽の著作物だと、ある程度のコピーはプロモーションにもなるという効果があるので、今まではそこまで目くじら立てずに見逃そうというアーティストも居る訳です。
余りにもひどい侵害をしている場合は、当事者が訴える事が出来るというものです。
これが、非親告罪にすることも検討されているというのが、法制問題小委員会の状況です。
非親告罪になると、例えばアーティストやJASRAC様からの訴えが無くとも、警察が独自の判断で違法コピーを取り締まるような事にもなりかねません。上記のダウンロード違法化とミックスで法制化されると、最悪の場合、YouTubeでプロモーションビデオを見てるだけで警察につかまる…なんて未来も考えられるわけです。
僕はこんな未来がやってくるのは、とっても受け入れられないと思っています。
また、著作権法が強くなりすぎて、利用者側の自由が奪われ過ぎているのはどうにもバランスの悪さを感じますし、コンテンツだけでなくコンピュータやネットワークの技術の発展にも大きな悪影響を与えるように思います。(「ダウンロード違法」なんてのは、多少コンピュータの中身を知っていれば、どんだけ無茶な話かというのは容易に想像が付くと思うのですが、審議している人たちにはそれが分かってないのです)
というわけで、自分もパブコメ出すつもりですが、窮屈な未来がやってくる事に絶望を感じる前に皆さんもゼヒパブコメ出してみてください。今回は強力な味方も現れたようですし。
ウチでも、間に合えば提出するパブコメの文を掲載したいと思っています。
by CAB at 07/10/18 02:34