June 02, 2004

衆議院:文部科学委員会での附帯決議

録画を見て聴き起こしたものです。

Dubbrock's Dublogにてテキストが掲載されたので、修正しました。最終的には、10〜13の附帯決議はレコードと関係無いから掲載しなかったのかな??

付帯決議:
政府および関係者は本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。

1.商業用レコードの還流防止措置の存在が欧米諸国からの洋楽レコードの並行輸入及びすべての商業用レコードの個人輸入等を阻害することのないよう、内外の著作権者及び著作隣接権者に対し最大限の配慮を求めると共に、欧米諸国からの洋楽の並行輸入が阻害されるなど消費者の利益が侵害される事態が生じた場合には、還流防止措置の見直しを含め、適切な対応策を講じること。

2.商業用レコードの還流防止措置の運用に当たっては、私的利用のための個人輸入や並行輸入等により多様な輸入レコードが国民の間に浸透し、音楽に関する文化・産業の発展に寄与してきた経緯等を踏まえ、制度の趣旨に則し、権利の侵害と見なす要件の明確化とその周知に努めるとともに、消費者保護及び適正な流通市場の維持の観点を重視した運用がなされるよう、十分留意し、監視すること。

3.還流防止措置を適用する期間を政令で定めるに当たっては、権利者、消費者等関係者の意見を十分に聴取し、適正な期間とするとともに、今後の動向も見ながら適宜検討を行い、見直しを図ること。

4.日本のレコード会社は、日本国内での販売を規制する作品について海外にライセンスをするに当たり、日本国内発売禁止と外から見えるようにジャケット若しくはインレイに表示するようライセンシーに要請するなど、適切に対応すること。

5.還流防止措置の対象となった商業用レコードについては、当該作品の日本国内での販売状況について国内のレコード会社に定期的に報告を求め、国内のレコード会社がもはや発行していないと認められた場合には、速やかに還流防止措置の規制対象外とし、レコード流通業者、小売店及び消費者に告知するよう努めること。

6.還流防止措置導入後の消費者への利益還元、内外価格差及び商業用レコードの輸入状況等諸情勢について、継続的な評価及び分析を行い、還流防止制度全般について、必要に応じ適切な措置を講じること。

7.還流防止措置の運用状況、商業用レコードの国内価格の変動、海外での邦楽レコードの販売状況、商業用レコードの再販制度を巡る議論その他還流防止措置の必要性並びに消費者及びレコード流通業者の権利利益の保護をめぐる状況について把握するとともに、広く消費者への周知に努めること。

8.本法施行後一定期間経過後、還流防止措置の必要性並びに消費者及びレコード流通業者の権利利益の保護をめぐる状況について検討を加え、その結果に基づいて還流防止措置の廃止、保護期間の短縮を含め必要な措置を講ずること。

9.還流防止措置の導入により、再販制度とあいまって商業用レコードの価格が二重に保護されることになるとの私的等も踏まえ、販売価格の引き下げ等消費者の利益の還元に更に努めるとともに、再販制度については、消費者保護の観点から、再販期間の短縮等一層の弾力的運用に努めること。

10.海外盤による権利侵害に対しては侵害状況調査の拡充や、侵害発生政府への対応強化の積極的な要請など実効性のある対策に努めること。

11.書籍雑誌の貸与権の行使に当たっては公正な使用料と適切な貸与禁止期間の設定によって許諾し円満な利用と使用の形成を図るよう配慮すること。
また、権利者の利益の保護をはかるとともに書籍雑誌の円滑な利用を促進するため書籍雑誌の貸与権を管理する新たな機関の適切な運営および環境の整備に努めること。

12.今後の著作権法の改正に当たっては文化審議会、著作権評議会の議論の前提となる関係者間協議において消費者関連団体が加わるよう配慮すること。

13.多くの国民がインターネットを通じて自らの創作物を公表するなど、表現の手段の多様化によりそれぞれが利用者となると同時に権利者となる「一億総ユーザ、一億総クリエータ」の時代を迎えている中、国民が著作権を身近な問題として捉え自ら判断し行動することが求められている事から、学校等における著作権教育の充実や国民に対する普及啓蒙活動に努めること。

参考:
附帯決議(Dubbrock's Dublog)
参議院での付帯決議
高橋健太郎氏チームの付帯決議案
クラシックの散歩道:BBS:KURIKURIさんによる聴き起こし

by CAB at 04/06/02 23:58
Post a comment
※非公開です

Comments
Bulkfeedsで似た記事を検索
Powered by
Movable Type 2.661