July 13, 2004

第4回著作物再販協議会

CCCDは再販制度の対象として妥当か〜第4回著作物再販協議会(InternetWatch)
Copy & Copyright Diary
で、紹介されている公正取引委員会の議事録「第4回著作物再販協議会について」(PDF)を見ておきましょう。これは再販制度ありきで、どんな運用をしているかといったような報告で年に1回ぐらい開催されている会議らしいです。参加者は、大学教授やジャーナリスト、消費者団体に、再販商品を売っている出版社や新聞社、レコード会社やレコード協会…って感じです。
レコードに関しては、CCCDが再販商品として相応しいか、とか、輸入権の創設で内外ともに競争がなくなることが全体的に見てよい事なのかどうなのか、といった突っ込みも入っていて楽しい。

先日のレコ協の新聞広告の話も出ていて、もしかしたらこの会議に備えて新聞広告打ったんじゃないかとも思えるタイミングです。残念なことに、業界も消費者団体も双方主張をするのみで、新しい落し所が見えたりするような性質の会議ではないようなのがちょっとなぁ。

こんなやりとりがされてます:(また「活発な議論が行われるように」とかいう配慮なのか、発言者の氏名は掲載されていません。)
○ 還流防止措置と洋盤輸入の両者の関係で,一定の歯止めを掛けること で,洋盤の並行輸入は防止措置の対象にならないと公正取引委員会は理 解しているということでよいか。そもそも並行輸入は規制の対象になら ないという理解でよいか。

○ 配布資料の10ページにある還流防止措置の要件に「ゴ堽により, 権利者の利益(=ライセンス料収入)が不当に害されること。」がある。 このような要件をすべて満たして初めて著作権の侵害とみなされる。

あちらの使用料は日本の10分の2, こういうものが日本に還流してくると,著作権者からすると不当に害さ れるという要件に合致するが,欧米からの並行輸入ものは,ほとんど著 作権使用料は差異はない。そのことからこの要件に合致しない。並行も のは防止措置の対象にならないと理解している。
価格についてであるが,音楽業界が守 らなければいけないことは何かと言うと,これは音楽文化を絶やさない ことと思っている。音楽文化の繁栄,発展のために必要なものは何かと いうと,文化というのは価格競争によって繁栄するものではないという 認識である。価格というのは,少なくとも音楽文化に関係あるのかとい うと関係ないとは言わないが,相当低いポジショニングだと思う。例え ば,私共ビクターの場合2003年度は利益が出るのは1割のタイトル 数で,あと9割はほとんどすべて赤字である。
○ 例えばTシャツを売るために,大した価値を持たないような安いCDを くっつけてCDの価格だと言って高い値段でTシャツを売るということ はいくらでもできる。そうすると,音楽文化を守るということを言われて 乗ってきたような,消費者がいやいや承諾をしているこの制度はいったい 何のために守るのだという話になる恐れがある。CD付きDVDの方は非 再販にしているというが,そちらは高く売れるからそうしているわけで, それはちょっとフェアではないと私は思う。
○ 前回に引き続いてCD問題についてレコード業界に質問させていただ きたい。前回,取組状況の中にコピーコントロールCDが増えていると いう話があったので,それについていろいろ聞いたが,3点お聞きした い。コピーコントロールCDというのはCDの中で現在どのくらいの占 有率になっているのかが1点。そして,CD全体の売上げは今その導入 によって向上しているのか。3点目は,いわゆる違法コピーを防ぐ手段 というのは音楽全体の向上からいえばコピーコントロールCDにこだわ らず,もっといろいろな取組があっていいのではないか。まずそこを聞 いた上で意見を言いたい。
○ コピーコントロールCDは全てのコピーを止めるものではなく,コピ ーコントロールCDの導入による売上への直接的な影響はあまりないと 思う。ただ,若い人たちを中心に何でもコピーしていいのだということ ではないということで,著作権についての認識が広がりつつある。アー ティストの理解も広がり,2002年3月の導入から2004年5月ま で,累計の新譜数は2580タイトルで,11社から発売されている。 コピーコントロールCDのクオリティも満足できるものであり,タイト ル数は増加傾向にある。
○ 全体の売上げは伸びていない,むしろ減っているのかもしれないと いうふうに受け取った。ということは,違法なコピーをしている人たち が多かったから販売が低迷していたということではなくて,別の問題が あるのではないか。もう一つは,コピーコントロールCDは本当にCD なのかという疑問を前回提示した。席上でははっきりしないという答え だった。DVDをセットにする売り方は違法な再販と思うが,CDは再 販なのだから,何かをやるときにCDで売った方が事業者側にとってメ リットがあるからということで,どうもCDにしがみついているような 気がしてしようがない。違法なコピーを防ぐということではなくて,音 楽文化の向上のためであれば,CDに傷を付けて音質を悪くして,それ をさらに良くしようとして,それでお金もかかるから安くできないとい う状況になっている。それに対しては,消費者として,そして音楽ファ ンとして非常に疑義を感じる。ミュージシャンも嫌っているわけだから, 再販制度があるCDにこだわるということをぜひやめてもらいたい。
○ 還流防止措置の問題は著作権法の問題であるが,あらゆる法律という のは有機的に結びついていて,それに閉じこもっているわけにはいかな い。民法は民法だけ見ていればいいというものではないわけで,独禁法 も著作権法も同じである。還流防止措置は,こういう言葉がいいかどう かは別として,国内でのブランド内競争が再販で封じられているときに, 外国からの輸入を止めるということである。物を止めてしまうのだから, 価格を規制している以上に重大,大は小を含むと思う。つまり競争をで きなくしている。したがって,これは表も内も競争を止めるという観点 から見なければいけない。一般的には,この問題で独禁法とか競争とは 関係ないという議論の方が多い。やっている官庁が違うので当然違うが, 一体化して見なければいけない。
実際問題として,邦盤についてはたぶん多くの人は理解があると思う。 確かに中国であれだけ安く売られているのに入って来られてはこれは競 争にならないと思う。車の場合だったら中国もある程度高く売らなけれ ば仕方がないが,レコードはいくらでも安く売れるから,邦盤について はある程度同情というか,理解がある。文化審議会においても業界の代 表というか供給者の代表以外は,洋盤については不賛成というか不本意 である。しかし法的には,洋盤と邦盤を区別することは絶対できない。 これは条約上もできない。したがって,いかにして条件を付けて条文で うまく書くという苦心をした。しかし,絶対抜け道はある。権利者がや ると言い出したら,これはなかなか止められない面もあるので,それは 今後注意していかなければいけない。これは国会の衆議院の附帯決議に もあるし,あるいは経団連などの提案でも本来5年の時限立法だという 提案であったが,時限になっていない。著作権の問題であっても競争法 的な観点で常に見ていかなければいけないという感じはする。
○ 還流防止措置の件について,やはりユーザーの一部からそういう声が あったので,今日からほとんどの新聞に意見広告を掲載している。音楽 ファンの皆様へということで,音楽レコードの還流防止措置について, なぜ必要なのか,なぜ法律上は洋盤も対象なのかということをきちっと した形で伝えると共に,我々は附帯決議を重く受け止めているというこ とを含めて載せた。誤解のないようにしなければいけない。また,これ を守るということで制度は成り立つわけなので,これがないと制度の存 廃につながると我々は思っている。そういう意味では,音楽ファンには ぜひ理解していただきたい。
○ 音楽ファンのなかには根強い反対というか,拒絶反応,過剰反応がか なりある。誤解の部分も多いので,それを解いてほしいと思う。反面, これは日本のレコード業界とか日本の関係者がそんなことはないと言っ ても,実際上権利を行使するとすれば,それは外国のレコードの権利者 がやる。したがって,我々の手の届かない人がそういう行動をとる可能 性があるが,そういう可能性はないと言う説明になっている。本当にな いかと言われると,これはやはりわからない。彼らが法律に書いてある 当然の利益を何の理由もなく放棄するなどということをやれば,逆に取 締役の責任にもなりかねないので,可能性としては常にある。やはり反 対を私は過剰だと思うけれども,まったく理由はゼロではない,条文の 建て方からして当然ゼロではない。そこら辺は認識していく必要がある。
○ 海外のメジャーレーベルは,日本の動きを承諾しているが,引き続き 日本のレコード会社はそれが守られるよう,ウオッチしなければいけな いと思う。ただ世界の2番目の市場である日本に対して権利を行使する かというと,5メジャーは基本的には行使しないと我々は判断している。
○ 消費者団体も昨年からこの問題は還流の部分も含めて反対している。 それが並行輸入もかぶさるというのがわかったのはもう今年の3月の時 点だが,それはなおさらのことで,消費者の観点からいくと,この問題 には非常に反対している。今後も非常に注目していこうと思っており, 業界として節度あるというか,きちんとしたやり方を採っていただきた い。
(文責:公正取引委員会事務総局速報のため事後修正の可能性あり。)
え?修正の可能性があるの!?

とまぁ、微妙に知らなかった話も混ざってたりして、興味は尽きない感じです。全部は載せきれないので、ぜひ読んでおいてください、皆様。
by CAB at 04/07/13 01:02
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