July 24, 2004

DRMの妥協点は探っている段階

NTT Com、音楽配信事業の現状と課題に関する説明会(Internet Watch)

6月に開始した「OCN MUSIC STORE」などの音楽配信事業の現状と課題に関する記者説明会の記事。以前話題にした、重DRMと軽DRMの話なんかもされていて、iTMSが軽DRMだった点がユーザに支持されたのではないかという事業者側の見解が出ている。
やっと正面切ってそういう事が言えるようになったんですね :P

同記事中、レーベル側の東芝EMIニューメディアグループ副部長の山崎浩司氏の説明が興味深い:
以前の音楽配信サービスは「新曲のプロモーション」という認識であったのに対して、現在は「違法ダウンロードへの対抗措置」が基本スタンスであることを紹介。違法配信が蔓延している中で、合法的に音楽を買える場を提供するべきだという観点から、音楽配信サービスへの楽曲提供を積極的に行なうことにしたという経緯を説明した。
この点は、やっぱりまだ販売の本流にしていくという認識は無いみたいですね。レコードやCD流通っていう今の商売が成り立たなくなるような事は簡単には言えないのでしょう。
現在問題となっているCDの売上減については、違法配信だけが売上減の原因とは言えないとし、音楽配信サービスは、ユーザーの音楽を聴く手段や時間の多様化という、これまでアプローチできていなかった部分に新たに取り組むものであるという認識を示した。
おーーっと、読まれましたか皆さん! 東芝EMIさんはやっと気付き始めたようですよ。願わくば、東芝EMIさんだけじゃなく他のレーベルの皆さんにもこういう認識が広まって欲しいものです。AVEXはいつまでも違法配信のせいにして中国にでも出て行って欲しいけど。
山崎氏はDRMは当然必要なものではあるが、ガチガチにしてしまえば利用者には支持されず、現状では楽曲を提供する側と利用者の双方が納得できる点はどこにあるのかを探っている段階だという見解を示した。また、米国ではフェアユースの考え方が根付いているために、CD-Rメディアへの書き込みなどもゆるやかになっているが、日本では現時点ではこうしたバックアップを認めるスタンスにはないとした。
これまた道のりは遠そうな見解です。それでも「探っている段階」とおっしゃってるんですから、リスナーは気に食わないモノは気に食わないんだと、言い続けていく必要がありますね。

関連エントリー:
重DRMのiTunes Music Storeならオープンしないほうがマシ
コンテンツ保護の“日米差”はどこからくるのか
軽DRM vs 重DRM
by CAB at 04/07/24 18:01
Post a comment
※非公開です

Comments
Bulkfeedsで似た記事を検索
Powered by
Movable Type 2.661